K&Y INTERIOR DESIGN SCHOOL
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大学時代、友人の引越しの手伝いで家具ショップが立ち並ぶ目黒通りを初めて訪れた。その時、目に飛び込んできたのが、イームズのチェアー「LC-W」だった。人の体の曲面を計算した背もたれや座面の形…どうしたらこんな形になるのか…自分も椅子を作りたいと思った。 第3回目の今回は、家具プロダクトデザインコース修了後、化粧品のパッケージデザインをメインとしたプロダクトデザイン会社に就職を決めた蔭山堅一さんに、ポートフォリオの秘訣・面接でのヤル気の伝え方などをお聞きしました。
--------- 就職活動を始めた時期・期間、内定までのプロセスを教えてください。
スクール受講中に就職活動を始めていました。スクールに紹介してもらった派遣会社の方に自分の希望職種をお話し、最初に紹介してもらった会社から内定をもらい入社を決めました。3ヶ月くらいはかかるだろうと覚悟していたのですが、1社目で決まったのは幸運でした。 2回の面接を行い内定を頂くまで、最初に派遣会社の方とお話してから約3週間くらいでした。とても条件が良くて、何より自分が最も経験したいデザイン仕事ができるので即決しました。
--------- 「紹介派遣」ということですが、どのような契約なのでしょうか?
最初の3ヶ月は派遣会社に籍を置きますが、その後は配属先に籍を移す予定になっています。 スクールにこの派遣会社を紹介していただいた際、デザイン系に強い派遣会社と伺っていました。こちらの希望を聞き入れてくれて、親身に会社を選び紹介してくださいました。自分で求人会社を探すのはとても大変なので、派遣会社という手段を選んだのは正解だったと思いますし、とても感謝しています。
--------- 履歴書で特に工夫したことはありますか?
履歴書はイラストレーターで作成しました。志望動機や自己PRはやはり時間をかけて考え、出来るだけ具体例や体験談をふまえて書くように心がけました。さらに全ての項目でデザインに関連付けるような内容にしました。 話題になればと思い、好きなテレビ番組・好きなデザイナー・好きな雑誌などを記載したところ、面接ではやはりこの話題で話が弾みました。ちなみに好きなテレビ番組は、「ニューデザインパラダイス」、これが一番盛り上がりました。この番組を観てて良かったと思います。
--------- 面接ではどのようなことを聞かれましたか?
実は、面接では緊張して何を聞かれて何を答えたのかあまり詳しく覚えてないんです。ですが、「デザインを考えることが好きか?」ということを常に問われていたように思います。その他には、趣味の話やテレビ番組や雑誌などの話をしました。今思うと、志望動機よりも自分がどういう人間かを見られていたのだと思います。話し方や言葉使い、礼儀など一社会人としての常識やモラルはどの会社でも問われる事だと思います。さらにVectorworks/shadeの技術に関して、会社で扱っている作品などを見ながら随分具体的な話をしました。
--------- どのような事を心がけて面接をに挑みましたか?
緊張することは最初から分かっていたので、とにかく相手の目を見て話すことだけを考えていました。面接官に負けないようにと思ってました。それと、出来るだけ簡潔に話そうと。 最後に「何か質問はありますか?」と聞かれたので、これはチャンスと思い、「とにかくがんばります」とやる気を伝えました。
--------- ポートフォリオはどのようなものを提出しましたか?
授業で創った作品をポートフォリオ用に創り直しました。課題内容とコンセプトを出来るだけ簡潔にまとめてデザインが伝わるようにレイアウトを心掛けました。
--------- ポートフォリオの反応はどうでしたか?
面接では自分の作品について長い時間話しました。もっとこうしたらどうか、どうしてこのデザインになったのかなど。会社の手掛けている作品も見せてくださり、これはどう創るかなど、デザインに関してはもちろんVectorworks/shadeの技術的な話を多くお話しました。 とにかく自分がどれだけの技術を持っているかを評価の基準としていました。ポートフォリオには1プランしか用意していなかったので、もっといろいろなデザインを用意しておけば良かったと思います。 いろいろご指摘もいただきましたが、その上で内定をいただいたのでとても自信になりました。
--------- スクールで学んだことは就職活動で活かせましたか?
Vectorworks/shade の技術はやる気次第でかなり身に付くと思います。1年前全く使うことが出来なかった自分と比べると、今はすごい技術が身に付いたと我ながら感じます。先生方は質問にも丁寧に答えてくれるので、積極的に質問して良かったと思います。 デザインに関しては、上林先生のデザイン論には多くの刺激を受けました。デザインするためのプロセスを身に付けられたと思います。大学では文化人類学を学んでいましたが、一見関係が無さそうなものでもデザインに取り込めるという術も学びました。 それと最後の公開プレゼンテーションでMVPをもらえたのは今後の自信になります。 会社に入って間もないですが、K&Yのレベルはかなり高いと実感しています。カリキュラムの後半はほとんど自分でデザインしましたが、それが今ありがたいほど役に立っています。
--------- 会社での仕事内容を教えてください。
CGのデザイナーは自分を合わせて2人だけしかいません。グラフィックのデザイナーさんから上がってきたイメージをCGに起こしたり、自分なりに機能性を加えてデザインしたりします。その後、そのデザインを基にプロトタイプが出来上がり製品化されます。 一番最近だと、携帯電話の販売什器をデザインしました。製品化はまだ先ですが。
--------- 目標のデザイナーは? そしてどんなデザイナーになりたいですか?
目標のデザイナーは、ジャスパーモリソン、深澤直人。彼らのデザインの魅力は、決して主張しすぎないこと。知らないうちに彼らのデザインしたものを使っていたりする。 だからと言って僕は決して有名なデザイナーになりたいわけではありません。自分のデザインが様々な人に無意識に使われるような…そんなデザインをしたい。自然と生活に溶け込むような、けれども生活に欠かせない、気がついたら蔭山のデザインだった…そんなデザイナーになりたいですね。
--------- 今後の目標を教えてください。
やはり目標は家具デザイナーです。現在の会社は、プロダクトや空間、グラフィックデザインが中心なので家具デザインが出来るかわかりません。でも、今出来ること全てが今後のステップアップの糧となるように、常にアンテナを張って、色々なことを吸収していきたいと思います。
家具プロダクトデザインコース受講中から就職活動を行い、修了と同時にプロダクトデザイン会社に入社した蔭山堅一さん。最後の公開プレゼンテーションではMVPの栄冠も手にしました。
就職活動の成功もMVPの獲得も、積極的に課題に取り組み更には皆勤賞(W杯最終予選の日は除く)の賜物ではないでしょうか。
「今出来ることの全てを今後のステップアップの糧にして」、いつか蔭山さんのデザインがミラノサローネを震撼させる日が来ることを今から楽しみにしています。